全損事故

Aki Machida

2024年5月6日に高速の反対車線からトラックが飛び出して来て車が全損となりました。幸い私はかすり傷すら負いませんでした。


表題の写真は2024年5月8日の私の記憶をMidJourneyに作画してもらいました。ジョーズの3D映画のようにトラックが私の左斜め前方6mのところに突然飛び出してきたのです。場所はHWY I-880とUS-101が交差するインターチェンジの上です。



上の写真は、私がギーギー言う車を路肩に寄せ、しばらくしてから事故現場を遠目に見た光景です。南車線を走っていたAT&Tの工事車両 Ford F350は工具や電線などの材料を入れた牽引車両があったおかげで中央分離帯を飛び越えず、私の車両には接触しないで済んだのです。トラックの先端が路肩の黄色い線ギリギリで止まってます。中央分離帯のコンクリート壁が破損し、多数の塊が北車線に散らばっています。


下の写真は事故直後のマイベンツC240のものです。こぶし大のコンクリートが運転席左手前のピラーに当たり、正面の窓ガラスがひび割れました。私は「あっ!」という声を出す間もなかったのです。


つまり、0.01秒速ければこの塊は運転席のドアの窓ガラスを貫通し、25cm後方の顔面直撃で私は死後の世界に旅立っていたかもしれないのです。


別の大きな塊はバンパー下のオイルポンプとラジエター下部辺りを直撃・破壊し、自車はこの塊を乗り越えながら直進したので、オイルパン、アンダーガード、マフラーまで傷が付いていました。


ここはUSで良く見られるクローバー型のインターチェンジで、混んでない時はスムーズなのに、混み始めると途端に事故だらけの鬼門となります。特に、この場所(I-880の南車線)はUS-101 Northから入ってくる車とI-880からUS-101 Southに行く車で、一日中流入車両と流出車両でごった返しています。


ポリスレポート(9340-2024-02086)のオリジナルは南北逆で位置関係が正確ではないので、下のポンチ絵は私が位置関係と地軸を合わました。


要は赤のVehicle-1が101-NorthからI-880-Southに無理矢理侵入して中央車線まで飛び出し、後ろからぶっ飛ばして来た牽引車両付きのAT&Tの中型トラックF350(青のVehicle-2)と接触して、トラックが制御不能となって中央分離帯を乗り越えたのです。


私はVehicle-7で101-Southからの合流の混雑を嫌って少しスピードを落としてI-880の追越車線を北上していたところに、コンクリートの塊の雨が浴びせられた、という事です。


I-880南車線ではV-1も制御を失い数台と衝突したり、横向きになったトラックの牽引車両にV-6が突っ込んだりしたようです。I-880北車線でも私の直後を走っていた車両V-8がコンクリートの塊とF350からもげてしまったタイヤにやられて追い越し車線上で動かなくなっていました。


命拾いして震える足を抑え、パワステが効かなくなってラジエターからクーラントが漏れる車を、なんとか更に無難な場所に退避させ、妻とポリスに連絡し、ポリスとレッカーを待ちました。妻は発狂しそうでしたが、とりあえず安心してくれました。彼女は警察の会話がリアルタイムで表示されるサイトを発見し、私の状況を把握していました。


都合7台を巻き込む大事故で上下線ほぼ不通となりまして、一人だけショックで救急車が呼ばれただけで、奇跡的に全員命に別状は無いという事故でした。


さて、気を取り直して、仕事をキャンセルして、自車は事故車の墓場にレッカーで運ばれ、UBERで自宅に戻ってからゆっくり保険会社に連絡を取りました。そして驚愕の事実が分かるのです。


2005年のベンツですから車両価値は殆どないので車両保険に入っていませんでしたから、ジャンクヤードの駐車料金は払えないと。え?駐車料金取られるの?慌てて連絡を取ると一泊$170。急いで次の日に我が家にレッカーするよう手配したので2日分で済んだものの、レッカー代は2回分になってしまいました。どうりで高速からレッカーする時にドライバーが家に送るよと言ってた訳です。


家に戻った見るも無惨なパワステの効かない愛車を数回切り返してガレージの前のドライブウェイの端に停めました。運転できない事故車両は路上駐車してはいけないからです。誰も守ってないと思いますけれど、ルールは72時間だそうです。巡回のパトカーに見つかると面倒なので損壊している前部分を道路から見えないようにしました。


そして一週間が経ち、ポリスレポート(9340-2024-02086)を取りに行って更に驚愕の事実が判明しました。なんとV-1のスペイン系ドライバーだけが無保険だったのです。何回も電話と英語とスペイン語訳のレターで配達確認郵便で連絡しましたが返事は無く、遂に泣き寝入りとなりました。きっと不法移民だったんでしょう。今頃は強制送還されているかと思うとトランプさんありがとうと言いたくなります。


ちなみに、私の車を直接壊したのはAT&Tなので救済を申し出ましたところ、弁護士から丁重なお断りのレターを頂きました。ガクッ。


近くのボディショップの人に見積もりに来てもらったのに、仮に1万ドルかけて直したところで、後で動かないとか文句言われても困るので修理不可能と言われました。


そして最後の手段でドネーションの会社に来てもらってサヨナラしました。涙。1年ちょい経って、トラウマも消えたので、ブログに残すことにしたのですが、書いている間に、あの信じられないような光景が記憶に蘇ります。本当に良く無事でした。


実はこの話、3月からの続きなんです。断捨離して家を売ってカミさんの職場に近いフリーモントのアパートに移って数年で日本に帰ろうという計画を立て、アパートを4月末に契約し、荷物を少しずつ運んでいたのでした。そのため、私の車はテスラ3だったので、息子にあてがっていたステーションワゴン車と交換したのです。テスラは夫婦からの贈与としました。という事でこの事故はもしかしたらKarmaかも知れなかったのです。


思い起こせば2015年の時も娘の教育資金を用意した時に資産運用として不動産投資を試みていたら、カミさんが追突されてミニバン(マツダMPV)がお釈迦にされたので、売買契約を中止して相手からKarmaと言われました。この時は大した損壊ではなかったものの、修理費用見積もりと車両価値が同じだったので、保険会社から一方的に小切手が送られてきて陸運局に廃車登録されてしまいました。そのあと、自分で最小限直してDMVでサルベージ(機能点検を受けて運転に支障がなければ再登録できる制度を利用)したのです。このMPVは20万マイルを超え、コロナ中に運転しなかったものですから、いたるところが壊れ始めて遂に寄付となりました。


昨年の事故で大破したC240は2回目のKarmaで2回目の寄付となりました。走れない車の寄付は$500の節税になるだけです。すでに断捨離で要らないものを大量にGoodWill(不用品回収・再販売グループ)に一万ドル以上寄付していたので、車の寄付は無効になってしまいました。


とにかく引っ越し作業が必要なのでFBにベンツC240の写真をアップしたところ、近くの方が廃車予定の車を譲ってくれるという事で、BenzGL450を格安で手に入れる事が出来たのです。サスがヘタっていたり、寒くなってバッテリーが死んだり、プレミアムガソリンを大食いするとはいえ、下駄があるのは便利なので満足してました。


そしてKarma3が起きます。乗り心地が悪過ぎるので下取りしてもらってテスラ3をリースする準備をしていた矢先、年越しでアパートの駐車場の6階に停めておいたにも関わらず、窓ガラスを割られて荒らされてしまったのです。



幸い金目の物は無し。でもベンツの窓は高くつきます。以前ベンツのML350に乗っていた頃、サンフランシスコに行った時、路上駐車中に窓を割られ、パワーウィンドウモータも壊れ、1000ドル近い費用がかかりました。


ちなみにRegistrationCardは出来れば財布の中か携帯の写真だけの方がいいです。侵入されて書類を見られると住所がバレるので、後に空き巣泥棒に入られるんだそうです。タイトルシートも転売プロセスがとても簡単ですので車の中には絶対入れておいてはいけません。盗まれると勝手に売り飛ばされてしまいますから、必ずご自宅で保管します。


車上荒らしはシリコンバレー25年で4回目。神様のお告げは、もう車持っちゃダメ、Uberにしなさいということでしょうか。特にベンツは私の人格に合わない乗り物だったのです。ならば、このまま寄付しちゃおうかと思っていたら、なんとなんと、そのままでいいから欲しいという方が現れて、ほぼ査定額で引き取ってくれたのです。


今後ですか?もう古希も近い歳なので車は持たないことにして次のKarmaが来ないようにします。

やってくる事故は防ぎようがないですからね。くわばらくわばら。


Aki Machida 町田 晶弘

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